HEALTH

わたしが最も軽かった25歳の頃の体重を維持する食べ方。

狩猟採集時代の食べ物、食べ方

よく食べ、よく飲みがモットーの私ですが、それにしては細い体型のままですね、とよく言われます。

とはいえ多くの大人の例に漏れず、25歳の頃を最軽量(成人後)として、その後、体重はじわじわと増えていき、 太りすぎとまではいかないまでも中年太りの傾向にありました。

仕事柄よく食べよく飲みの生活となるため、気をつけないと簡単に太ってしまいます。そこで一念発起し、数年前から健康体重の維持に努め、成功し続けています。

今回はその方法をご紹介したいと思います。

食事、メンタル、運動

ダイエットの基本になるのは、食事、メンタル、運動です。

重要度としては、 食事>メンタル>>>>運動 という具合で、食事は、体重を減らすという点においては、もっとも重要なポイントになります。

日本では痩せる行為そのもののように使われているダイエットという言葉も、もともとは「日常の食べ物」という意味を指す単語です。そのことからも、痩せるにはやっぱり食事ということが示唆されます。

ということで、今日はまず食事について妄想を巡らせてみたいと思います。

炭水化物(糖質)制限は効く

そして痩せる食事法というのは、耳にタコができているかもしれませんが、炭水化物(糖質)制限がやはり効きます。このなぜ痩せるかというメカニズムについては、詳しくは触れませんが、端的に言えば、炭水化物(糖質)はついつい食べすぎてしまうということです。

ここで少し注意をしなくてはいけないのは、あくまで制限であって炭水化物(糖質)をゼロにする必要があるわけではないということ。ストイックな方が、炭水化物(糖質)を目の敵にして完全なゼロ摂取を目指すというケースもありそうですが、あまり厳格に実践しようとすると続きませんので。

自然と食べすぎてしまう炭水化物(糖質)

ここでちょっと引用を…

化 石 化 し た 骨 格 を 調 べ る と 、 古 代 の 狩 猟 採 集 民 は 子 孫 の 農 耕 民 よ り も 、 飢 え た り 栄 養 不 良 に な っ た り す る こ と が 少 な く 、 一 般 に 背 が 高 く て 健 康 だ っ た こ と が わ か る 。 平 均 寿 命 は ど う や ら わ ず か 三 〇 ? 四 〇 歳 だ っ た よ う だ が 、 そ れ は 子 供 の 死 亡 率 が 高 か っ た の が 主 な 原 因 だ 。 危 険 に 満 ち た 最 初 の 数 年 を 生 き 延 び た 子 供 た ち は 、 六 〇 歳 ま で 生 き る 可 能 性 が た っ ぷ り あ り 、 八 〇 代 ま で 生 き る 者 さ え い た 。 現 代 の 狩 猟 採 集 社 会 で は 、 四 五 歳 の 女 性 の 平 均 余 命 は 二 〇 年 で 、 人 口 の 五 ? 八 パ ー セ ン ト が 六 〇 歳 を 超 え て い る ( 6 ) 。

何 が 狩 猟 採 集 民 を 飢 え や 栄 養 不 良 か ら 守 っ て く れ て い た か と い え ば 、 そ の 秘 密 は 食 物 の 多 様 性 に あ っ た 。 農 民 は 非 常 に 限 ら れ た 、 バ ラ ン ス の 悪 い 食 事 を す る 傾 向 に あ る 。 と く に 近 代 以 前 は 、 農 業 に 従 事 す る 人 々 が 摂 取 す る カ ロ リ ー の 大 半 は 、 小 麦 、 ジ ャ ガ イ モ あ る い は 稲 と い っ た 単 一 の 作 物 に 由 来 し 、 そ れ ら は 人 間 が 必 要 と す る ビ タ ミ ン 、 ミ ネ ラ ル な ど の 栄 養 素 の 一 部 を 欠 い て い る 。 従 来 、 中 国 で は 典 型 的 な 農 民 は 、 朝 食 に も ご 飯 、 昼 食 に も ご 飯 、 夕 食 に も ご 飯 を 食 べ た 。 毎 日 食 事 に あ り つ け る 幸 運 な 人 で あ れ ば 、 翌 日 も や は り ご 飯 が 食 べ ら れ る こ と が 見 込 め た 。 こ れ と は 対 照 的 に 、 古 代 の 狩 猟 採 集 民 は 、 平 素 か ら 何 十 種 類 も の 食 べ 物 を 口 に し て い た 。 農 民 の 古 代 の 祖 先 で あ る 狩 猟 採 集 民 は 、 朝 食 に は さ ま ざ ま な ベ リ ー や キ ノ コ を 食 べ 、 昼 食 に は 果 物 や カ タ ツ ム リ 、 カ メ を 食 べ 、 夕 食 に は ウ サ ギ の ス テ ー キ に 野 生 の タ マ ネ ギ を 添 え て 食 べ た か も し れ な い 。 翌 日 の メ ニ ュ ー は 、 ま っ た く 違 っ て い た 可 能 性 が あ る 。 こ の よ う な 多 様 性 の お か げ で 、 古 代 の 狩 猟 採 集 民 は 必 要 な 栄 養 素 を す べ て 確 実 に 摂 取 す る こ と が で き た 。

ユヴァル・ノア・ハラリ. サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福 (Kindle の位置No.1029-1043). 河出書房新社. Kindle 版.

もともと炭水化物(糖質)は、狩猟採集時代においては、非常に希少な資源でした。穀物やイモ類の野生種や果実は、稀にしか見つからず、大量に口にできるものではありませんでした。そのため、効率の良いカロリー源である糖質を口にすることで快感を感じるように脳は進化し、現代に至ります。

ところが、農業の発展から、近代以降のエネルギー革命を経て、現代では膨大な量の炭水化物(糖質)を生産し消費できるようになりました。直感的にも小麦や米、砂糖は、最も安価なカロリー源となっています。反面、カロリー以外に含まれる栄養素は乏しく、大量に摂取すべきものではありません。しかし、これらの摂取で快感を得るように進化した人間は、これらの摂取を制限することができないのです。

働きに出ている時に食べるランチを例に考えてみても、手頃な価格で満足できる外食となると、そのほとんどが、ご飯・パン・麺・イモ類・砂糖で占められているのではないでしょうか。

現代の食生活における問題、特に痩せるを目標にした場合の問題は、何も考えなくても自然に取りすぎてしまう炭水化物(糖質)にあるようです。

炭水化物(糖質)を制限するシンプルな戦略

じゃあ実際どうすればいいの?という話になりますが、私が実践しているシンプルな戦略は、こうです。

おかずでお腹いっぱいにする

例えば昼食に外食のチェーン店でよく利用するのが、大戸屋といういわゆる定食を提供するチェーン。ここでは、定食メニューが充実していますが、あえておかず単品を選びます。もちろん量が少なく、満足できないので、おかず単品を2つ注文するか、手造り豆腐のねばねば小鉢という納豆やら豆腐やら山芋やら卵が入った小鉢をご飯がわりに食べます。

Soup Stock Tokyoもよくランチに利用するチェーンのひとつ。ご飯やパンが付くセットメニューもありますが、スープのサイズを大きくしたり、2つ注文したりして満足度を高めます。

大戸屋にしろ、Soup Stock Tokyoにしろおかずメインに食べても完全に炭水化物(糖質)をゼロにすることはできませんが、先にも述べた通り、そこにはこだわりません。

夕食であれば、サラダ、スープ、肉、魚を積極的に食べ、最後にどうしても物足らない時に少しの炭水化物をとるようにしています。もちろんお菓子やスナック、スイーツは食べません。砂糖を使った加工食品は、ほぼ糖質のみのスカスカの栄養でいて、すぐお腹が空いてしまうという最もパフォーマンスの悪い食べ物です。唯一の効果というか作用は、脳が快楽を感じるという点ですが、これはもはやドラッグの類です。

順番が前後しましたが、最後に朝食に関して。私自身は、コーヒーのみでほとんど朝食を食べないのですが、もし食べるとすれば、ヨーグルトや(砂糖漬けされていない)果物などを食べます。海外に行くと、パン・オ・ショコラなどの甘いパンに誘惑されることもありますが、ダイエット的にはNGです。

小腹がすいた時

おかず主体の食生活を送ろうとすると、どうしてもコスト高になり、食べる総量が減ってしまい、小腹がすく時間がやってくると思います。

このタイミングの強い味方が、ミックスナッツです。ナッツ類は、一見するとカロリーが高めですが、栄養豊富で食物繊維を多く、精製された炭水化物を食べるよりもよほど太りづらいです(とはいえ、食べ過ぎれば太りますが…)。少量でも意外と満足できるので、いつも35g(エスプレッソカップ1.5杯分?)くらいを食べて、小腹を満たしています。

各コンビニエンスストアでも、ミックスナッツの小袋が売っているので、外出先で小腹がすいたらこれらを購入しています。小袋は割高のように感じますが、人間の心理として目の前にある食べ物は食べ尽くしてしまう傾向があるので、大きな袋を小分けにというのは、相当な意志の強さを要するためオススメいたしません。

あとは、栄養的に考えて、ピーナッツよりもクルミやアーモンドを意識して食べたほうが良いかなという点。もちろん、米由来のスナックとピーナッツのコンビが美味しい柿の種はダイエット的には論外です(美味しいけど…)。