LIFEHACK

NewsPicksという経済情報に特化したソーシャルニュースメディアが主催する草薙龍瞬「実践:仏教式メンタルヘルス」という講座に参加してきました。

仏教式メンタルヘルスと題しているだけあって、その内容は、昨今流行りのマインドフルネスに関するもの。

マインドフルネスという言葉をご存知でない方も瞑想(メディテーション)や座禅、ヨガなどに類するアレと言えばわかっていただけるでしょうか?

仕事に家庭にと追い立てられる日々の中で、いかに心の状態を落ち着けて暮らしていくかは、非常に重要ですよね。「楽して働き、楽して生きたい」がテーマの私ですので、メンタルヘルスやマインドフルネスには興味があります。

このマインドフルネスは、最近だとグーグルなどのグローバルIT企業が、社員の生産性向上のために取り入れているという触れ込みで目にするようになりました。

まあクリエイティブなお仕事されている方にとっては精神の安定というのは、生産性に直結するのはまま想像できますよね。

マインドフルネス=気づき

日々生活しておりますとストレスや焦り、不安、イライラといったネガティブな感情にとらわれる瞬間ってありますよね。

実は、私自身は比較的に心穏やかな時間が多いタイプなんですが、それでも多少の浮き沈みはあります。

そのネガティブな感情は、仏教的には妄想なんだと言います。え?妄想??と思うのですが、仏教的な妄想は、私達が思う妄想という言葉とは、少しニュアンスが違うようです。

ともかく、その妄想にとらわれず、ありのままの自分を感じている状態のことをマインドフルネスなんだと私は理解

「ある」ものを「ある」と認識すること、それがマインドフルネス

そしてそれが「気づき」なんだ。

ということらしいです。

感覚、感情、思考、意欲

ちょっとぼやっとした話からスタートしましたが、今回の講義でためになったなと個人的に思ったのは、心の状態の捉え方というか、分類の仕方。

感覚、感情、思考、意欲という分類とその順番は、まさに人間が生まれ落ちてから大人に成長していくプロセスで発達させていく心の内面だと言います。

感覚は、いわゆる五感のことで、匂いだったり、味わいだったり、何かに触れて感じることだったり、まさに「感じる」ということ。赤ちゃんが生きるために全力で発達させ、駆使する最初の心です。

感覚が発達するようになると感情が生まれます。いわゆる喜怒哀楽と呼ばれるもので、人間性の源泉だと思いますが、ここに振り回されることが多いと、心穏やかとはいきません。事実、幼い子供は、むき出しの感情のまま生きています。感情がむき出しの状態というのが、まさに幼いということなのかなとも思います。

そして、人間には思考が生まれます。目の前のこと、短期的なことだけでなく、時間軸や空間軸を拡張して、様々なことが考えられるようになります。まさに人間とその他の生き物を分かつポイントになるのが、この思考ではないでしょうか。

最後に来るのが、意欲。これが一番わかりづらいなと思いましたが、これを生きる意欲、働く意欲とした場合、その意欲の源泉となる問いが、「何のために生きるのか」「何のために働くのか」になるのだと腑に落ちました。この問いはまさに、宗教の普遍的なテーマのひとつではないでしょうか。

で、心が不安定な状態というのは、この心の各フィールドのどこかがバランスを崩している状態なのだと考えた場合、現代に生きる人の多くは、感情や思考という点でバランスを崩していることが多いのではないでしょうか。

マインドフルネス実践法

講義で紹介されたマインドフルネス実践法は、現代生活で忘れられがちな感覚に向き合ってみるということでした。

具体的な方法としては、目を閉じた状態で上げ下げする自分の手を感じることに集中したり、足の裏の感覚に集中したりといった方法。

これは、個人的にはツボで、実は、私が住む街では、裸足で走る、山を登る、山を走るというのがプチブームなのです。完全に裸足とはならなくても、限りなく裸足に近い感覚になれる特別なサンダルを履いて野山を駆けると、たしかに心のモヤモヤはどこかに行ってしまい、今その瞬間の空間や身体の動きに集中できます。

講義では、さすがに裸足ランには触れられていませんでしたが、通勤などで歩く際に一歩一歩、足の裏の感覚に集中して歩いてみる。それを可能なら1000歩まで数えながら続ける。といった実践法を紹介されていました。

その他にもシャワーを浴びるときに皮膚を伝うお湯の感覚や一日の終りに飲むビールの味わいなどですらも、本当に感じられているかを確認することが、心を理解することにつながるのだとも。

以前別の機会に鎌倉一法庵主の山下 良道氏のお話をうかがう機会がありましたが、その際にも、日々のたった一杯のコーヒー味わいをあなたは本当に感じられていますか?外を歩いている時に頬を撫でる風に気づいていますか?と問われていました。

私自身を振り返っても、特にスマホを携帯するようになってからは、日常にあふれる感覚に意識を向ける機会はほとんど無く、ずっとスマホの画面に映し出されるものに思考を奪われていたような気がします。

感覚を研ぎ澄ますことで、自分がどのような日常、どのような世界に生きているのかを理解することが、マインドフルネスに近づく第一歩であるということなのでしょう。

マインドフルネスと生産性

講演の後の質問で、マインドフルネスとビジネスの関係、特にグーグルなどが求める生産性の向上について、本当に効果があるのかという趣旨の質問がありました。

定量化されたデータがあるわけではないのですが、個人的な考えとしては、マインドフルネスと生産性は当たり前のように関係があると考えています。

自分自身で手応えを感じる仕事ができたなと思える時というのは、余計な事を考えず、自然と集中し、没頭し、熱中します。俗に言うフローに入っているとか、ゾーンに入っているという状態です。

今回の講義を聞いて感じたのは、マインドフルな状態というのは、まさにこのフロー状態となっている時であり、完全に集中して目の前のタスクに取り組める時なんだと思います。

生きる意味を考える

あなたの生きる意味は?

これは、人間にとって究極の質問だと思います。なかなか即答できる人も少ないのではないでしょうか。ただ、やはりこの意味を自分なりに捉えられている人は、マインドフルであり、生きる喜びと意欲に満ち溢れているのだと思います。

今回の講師の草薙 龍瞬氏は、方向性という言葉を用いて、この生きる意味を問われていたように思います。

生きる方向性は人の数だけある、あなた自身の方向性に気づき、世の中や人への慈しみの心を持って生きていくことができれば、日々の憂いや悲しみ、不安、怒りなどから開放されるのではないのか。そう教えられた一日でした。