BOOK REVIEW

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金融関係と聞くと、俗物的で虚構の世界でお金を稼ぎ、何やら胡散臭いという印象がつきまとうという人も多いのではないしょうか。頭は良いけど利己的な人が就く仕事、そんなイメージもあるのが金融の世界。

しかし、そのバックグラウンドにある知識は、農耕が生まれて、人類が社会を形成するなかで積み重ねられた実用的な知恵が多く、日常生活においても非常に有用な知識であるのも事実です。

実際、中等教育過程(中学や高校での授業)で「金融」のカリキュラムがないことは、多くの人を不幸にしていると思います。お金にまつわること、保険、借金、複利、レバレッジなどの知識をしっかりと噛み砕いた上で、最低限の知識を身につけさせることは、社会生活を営む上で必須だと感じます。

残念ながら、多くの人はそういった知識を身につける機会もなく社会に放り出され、自己責任の名の下に自分の貴重な資産や時間を詐取されたり、搾取されることになるわけです。

本書は、ありがちでキャッチーな邦題がつけられていますが、ファイナンスをはじめとする金融の知恵が、実生活においていかに重要かを歴史や文学作品を通して紹介していくスタイルです。

残念ながら、金融やファイナンスをかじっていない人にとっては、読みづらい面もあり、万人に勧められる書籍ではありませんが、実生活により近いところで、ファイナンスの知識がいかに役立つかという切り口は、非常に重要です。

逆説的ですが、この書籍に書かれている内容をなんとなくでも理解できないと、魑魅魍魎が跋扈する実社会では、お金のトラブルに足をすくわれる確率がぐっと上がりそうです。