HEALTH

運動では痩せない

ワークアウト

ダイエットに関する最初の記事で、基本となるのは食事、メンタル、運動であると書きました。

ただ、運動に関してはダイエットに対する効果はあまりないと思っています。

先に紹介した一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書にも下記のように書かれています。

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Yu Suzuki. 一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書 (SPA!BOOKS) 株式会社 扶桑社.

ではなぜ運動しなければならないのか

そもそも、皆さんはなぜ痩せたいと思っているのでしょうか。最終的な痩せるという目的は、単に体重を落とすことではなく、引き締まった肉体美しいボディラインを手に入れたいと思っているからではないでしょうか。

実体重が減少しても、胸板がガリガリで、下腹だけがぽっこりしているという状態では、ダイエット成功とは言えません。

実際私は、肋骨が浮きあがる程度に痩せていて、標準体重よりも少ないですが、下腹はまだ少しぽっこりしています。

ということで、引き締まった肉体を手に入れるためには、運動が必要となってきます。

運動でメンタルヘルスを改善する

適度な有酸素運動には、不安やウツを改善する効果があるといわれていますし、他にも活力や幸福感を高める効果もあるといわれています。

メンタルの状態は、ダイエットにとっては重要ですので、運動をすることによって副次的に効果が出ます。

食事とメンタルを改善して、ある程度ダイエットの効果が出てきたら、運動にも積極的に取り組んで、より引き締まった身体や美しいボディラインを整えていきたいですね。

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痩せるという事とメンタルヘルスの関係

ヒトは日々ストレスを感じて生きている

前回の記事で、痩せない、太る、その原因は食事にあると書きました。つまるところ、食べすぎてしまうから太るのです。

わたしが最も軽かった25歳の頃の体重を維持する食べ方。

では、なぜ食べすぎてしまうのか?

ここには、メンタルの状態が密接に関わってきます。

皆さん誰でも思い当たる節がありますよね?ストレスが多い仕事や生活の中で、ついつい暴飲暴食に走ってしまうというパターンです。

本来人間は、いっぱい食べれば空腹感が無くなり、それでいて溜め込んだエネルギーを燃やそうとするようにできているらしいです。え?そんな馬鹿なと思える話ですが、進化のプロセスを考えると合理的な仕組みではあります。

600万年前の人類の発生から1万2千年前の農業の発明までの約599万年もの期間に及ぶ狩猟採集で暮らしていた時代、手に入る食べ物の量は、季節や場所、運によって大きく左右されていました。たわわに実った果樹を見つけたり、大きなマンモスを狩ることができて、沢山食べれる時もあったでしょうし、少量の食料しか見つからないタイミングもあったと思います。

いっぱい食べれる時は、エネルギーをしっかりと燃やして活動的になれるというのは、当然ですし、それでいて、少ない量しか食べれない時は、省エネモードになってエネルギーを脂肪として溜め込みやすくするのも理にかなっています。

さて、ではなぜ現代だと、食べたら食べただけ、太り続けてしまうのでしょうか?これは、人間本来のしくみが、何らかの理由で働いていない状態となっていると言えそうです。ではその理由とは…

  1. ストレスによって、食べても食べても満足できない
  2. 糖質や加工食品など中毒性高い食べ物の摂取が多すぎる
  3. 睡眠不足によって太る

です。

ストレスによって生じる蟻地獄のような食欲

いっぱい食べれば満足し、エネルギーを燃やしやすくなって活動的になれる。こんな当たり前の自然の摂理を狂わしてしまうのが、ストレスです。

この当たり前のプロセスは、脳やホルモンの作用で機能しているようですが、ストレスが強い状況下というのは、脳やホルモンの作用を狂わせます。

そしてまた、食べても食べても心身ともに満足しない負の連鎖に…

そこまで極端な例でなくとも、こういうケースは日常的です。例えば、デスクワークはほとんどカロリーを消費していないにも関わらず、とてもお腹が空きますよね。そしてついついスナックや甘い物の手を出してしまう。その間食の効果もそんなに長続きはしないで、またもうひとつと手を出してしまうループに。これもデスクワークというプチストレス環境におけるちょっとした狂いだと思います。

同じデスクワークでも、集中できている、楽しんで取り組めている作業の時には、一気通貫に取り組めて、さらにはその間お腹も空かない、空腹すら忘れて没頭できる状態になることがあります。

客観的に見ると同じような仕事でも、ストレス状態かフロー状態かで、人間の生来のメカニズムは違う結果をもたらしてくれるようです。

ということで、痩せたいと思えば、ストレスのコントロール、メンタルの状態をどう整えるかは、やはり重要になってきます。

中毒にさせる食べ物

痩せたければ、スイーツやスナック菓子、ファーストフードなどのジャンクフードは避けるべき!という話も、誰しもが同意し、知ってる話だと思います。

ところがこれが難しい。なぜならこれらの食品は、食べると脳が快感を覚えるように計算され尽くして作られているからです。

人間の脳は、狩猟採集時代に希少な資源だった糖質、脂肪、塩を求めるようにプログラミングされています。それぞれが生命維持に不可欠なものであり、だからこそこれらを探し求めるようにプログラミングしたのです。

現代の食品産業では、このプログラムを逆手にとって、脳が最も快感を覚える糖質・脂肪・塩分のバランスを科学的に分析し、食品開発に活かしています。

そう、スイーツやスナック菓子、ファーストフードなどのジャンクフードは、中毒性のあるドラッグなのです。

この種の食べ物を制限しようとすると、相当な意志力が必要です。当然、メンタルの状態が良くなければ、意志力を発揮することは不可能だと思います。また、そもそもメンタルヘルスが良好であれば、この種のドラッグを必要としなくなるとも言えます。

ところで私、フライドポテトが大の好物です。ところが、このフライドポテト、糖質・脂肪・塩分という快楽物質をすべて備え、その黄金比を研究しつくされた完全なるドラッグなんです。

反米感情の強い中東のとある国においても、フライドポテトなどを提供するアメリカ系ファーストフードチェーンが隆盛を誇るのは、宗教などのイデオロギーよりも快楽が勝るということのようです。

睡眠不足によって太る

ストレスやメンタルの状態が、睡眠の質に影響を与えるというのは皆さん理解しやすいのではないでしょうか。

そしてこの睡眠の質の悪化や睡眠不足は、わたしたちの食欲を暴走させるのだと言います。

これも容易に想像できますが、睡眠不足はある種の酩酊状態と同じで、判断力が鈍り、短絡的な欲求に安易に飛びつきやすくなったり、リスク判断が甘くなるといった状態に陥ります。

つまり、睡眠不足だと自分自身の制御が効かず、ついつい食べ過ぎてしまうのです。

睡眠不足の確保やその質を高めるためには、メンタルヘルスは重要です。仕事の緊張や不安などストレスレベルが高い状態だと寝付きが悪く、目覚めた後も疲れが取れていないというケースを経験されたことはありませんでしょうか?

睡眠のコンディションとメンタルヘルスには、密接な関係があります。ここを整えなければ、健康に痩せるというのは、なかなか難しそうです。

メンタルと食事は表裏一体

色々つらつらと書きましたが、太る原因は単に食べ過ぎであり、その食べ過ぎを引き起こしているのはメンタルだということですから、食事の取り方とメンタルヘルスの関係性は、まさに表裏一体の関係です。

「これだけすれば痩せる!」と謳う巷のダイエット食品やダイエットグッズ、ダイエット法が、一時的に痩せることはあれ結局のところ成果がでないのは、方法論ばかりを無理強いさせても、メンタルの状態が変わらなければ、痩せている状態を維持できないということだと思います。

痩せているというのは、一度合格したら未来永劫その資格が保持されるといった刹那的なものでなく、痩せている状態を維持できるという習慣なのだと思います。

今日の教科書

私のダイエット習慣には元ネタがありまして、さんざん偉そうに書いている内容は、下記の書籍を読めば、よりいっそう深く、よりいっそうロジカルに紹介されています。ヒトという動物が、太る(あるいは痩せる)メカニズムがどういうものなのか、気になった方は、ぜひこれらを手にとって見てください。

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わたしが最も軽かった25歳の頃の体重を維持する食べ方。

狩猟採集時代の食べ物、食べ方

よく食べ、よく飲みがモットーの私ですが、それにしては細い体型のままですね、とよく言われます。

とはいえ多くの大人の例に漏れず、25歳の頃を最軽量(成人後)として、その後、体重はじわじわと増えていき、 太りすぎとまではいかないまでも中年太りの傾向にありました。

仕事柄よく食べよく飲みの生活となるため、気をつけないと簡単に太ってしまいます。そこで一念発起し、数年前から健康体重の維持に努め、成功し続けています。

今回はその方法をご紹介したいと思います。

食事、メンタル、運動

ダイエットの基本になるのは、食事、メンタル、運動です。

重要度としては、 食事>メンタル>>>>運動 という具合で、食事は、体重を減らすという点においては、もっとも重要なポイントになります。

日本では痩せる行為そのもののように使われているダイエットという言葉も、もともとは「日常の食べ物」という意味を指す単語です。そのことからも、痩せるにはやっぱり食事ということが示唆されます。

ということで、今日はまず食事について妄想を巡らせてみたいと思います。

炭水化物(糖質)制限は効く

そして痩せる食事法というのは、耳にタコができているかもしれませんが、炭水化物(糖質)制限がやはり効きます。このなぜ痩せるかというメカニズムについては、詳しくは触れませんが、端的に言えば、炭水化物(糖質)はついつい食べすぎてしまうということです。

ここで少し注意をしなくてはいけないのは、あくまで制限であって炭水化物(糖質)をゼロにする必要があるわけではないということ。ストイックな方が、炭水化物(糖質)を目の敵にして完全なゼロ摂取を目指すというケースもありそうですが、あまり厳格に実践しようとすると続きませんので。

自然と食べすぎてしまう炭水化物(糖質)

ここでちょっと引用を…

化 石 化 し た 骨 格 を 調 べ る と 、 古 代 の 狩 猟 採 集 民 は 子 孫 の 農 耕 民 よ り も 、 飢 え た り 栄 養 不 良 に な っ た り す る こ と が 少 な く 、 一 般 に 背 が 高 く て 健 康 だ っ た こ と が わ か る 。 平 均 寿 命 は ど う や ら わ ず か 三 〇 ? 四 〇 歳 だ っ た よ う だ が 、 そ れ は 子 供 の 死 亡 率 が 高 か っ た の が 主 な 原 因 だ 。 危 険 に 満 ち た 最 初 の 数 年 を 生 き 延 び た 子 供 た ち は 、 六 〇 歳 ま で 生 き る 可 能 性 が た っ ぷ り あ り 、 八 〇 代 ま で 生 き る 者 さ え い た 。 現 代 の 狩 猟 採 集 社 会 で は 、 四 五 歳 の 女 性 の 平 均 余 命 は 二 〇 年 で 、 人 口 の 五 ? 八 パ ー セ ン ト が 六 〇 歳 を 超 え て い る ( 6 ) 。

何 が 狩 猟 採 集 民 を 飢 え や 栄 養 不 良 か ら 守 っ て く れ て い た か と い え ば 、 そ の 秘 密 は 食 物 の 多 様 性 に あ っ た 。 農 民 は 非 常 に 限 ら れ た 、 バ ラ ン ス の 悪 い 食 事 を す る 傾 向 に あ る 。 と く に 近 代 以 前 は 、 農 業 に 従 事 す る 人 々 が 摂 取 す る カ ロ リ ー の 大 半 は 、 小 麦 、 ジ ャ ガ イ モ あ る い は 稲 と い っ た 単 一 の 作 物 に 由 来 し 、 そ れ ら は 人 間 が 必 要 と す る ビ タ ミ ン 、 ミ ネ ラ ル な ど の 栄 養 素 の 一 部 を 欠 い て い る 。 従 来 、 中 国 で は 典 型 的 な 農 民 は 、 朝 食 に も ご 飯 、 昼 食 に も ご 飯 、 夕 食 に も ご 飯 を 食 べ た 。 毎 日 食 事 に あ り つ け る 幸 運 な 人 で あ れ ば 、 翌 日 も や は り ご 飯 が 食 べ ら れ る こ と が 見 込 め た 。 こ れ と は 対 照 的 に 、 古 代 の 狩 猟 採 集 民 は 、 平 素 か ら 何 十 種 類 も の 食 べ 物 を 口 に し て い た 。 農 民 の 古 代 の 祖 先 で あ る 狩 猟 採 集 民 は 、 朝 食 に は さ ま ざ ま な ベ リ ー や キ ノ コ を 食 べ 、 昼 食 に は 果 物 や カ タ ツ ム リ 、 カ メ を 食 べ 、 夕 食 に は ウ サ ギ の ス テ ー キ に 野 生 の タ マ ネ ギ を 添 え て 食 べ た か も し れ な い 。 翌 日 の メ ニ ュ ー は 、 ま っ た く 違 っ て い た 可 能 性 が あ る 。 こ の よ う な 多 様 性 の お か げ で 、 古 代 の 狩 猟 採 集 民 は 必 要 な 栄 養 素 を す べ て 確 実 に 摂 取 す る こ と が で き た 。

ユヴァル・ノア・ハラリ. サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福 (Kindle の位置No.1029-1043). 河出書房新社. Kindle 版.

もともと炭水化物(糖質)は、狩猟採集時代においては、非常に希少な資源でした。穀物やイモ類の野生種や果実は、稀にしか見つからず、大量に口にできるものではありませんでした。そのため、効率の良いカロリー源である糖質を口にすることで快感を感じるように脳は進化し、現代に至ります。

ところが、農業の発展から、近代以降のエネルギー革命を経て、現代では膨大な量の炭水化物(糖質)を生産し消費できるようになりました。直感的にも小麦や米、砂糖は、最も安価なカロリー源となっています。反面、カロリー以外に含まれる栄養素は乏しく、大量に摂取すべきものではありません。しかし、これらの摂取で快感を得るように進化した人間は、これらの摂取を制限することができないのです。

働きに出ている時に食べるランチを例に考えてみても、手頃な価格で満足できる外食となると、そのほとんどが、ご飯・パン・麺・イモ類・砂糖で占められているのではないでしょうか。

現代の食生活における問題、特に痩せるを目標にした場合の問題は、何も考えなくても自然に取りすぎてしまう炭水化物(糖質)にあるようです。

炭水化物(糖質)を制限するシンプルな戦略

じゃあ実際どうすればいいの?という話になりますが、私が実践しているシンプルな戦略は、こうです。

おかずでお腹いっぱいにする

例えば昼食に外食のチェーン店でよく利用するのが、大戸屋といういわゆる定食を提供するチェーン。ここでは、定食メニューが充実していますが、あえておかず単品を選びます。もちろん量が少なく、満足できないので、おかず単品を2つ注文するか、手造り豆腐のねばねば小鉢という納豆やら豆腐やら山芋やら卵が入った小鉢をご飯がわりに食べます。

Soup Stock Tokyoもよくランチに利用するチェーンのひとつ。ご飯やパンが付くセットメニューもありますが、スープのサイズを大きくしたり、2つ注文したりして満足度を高めます。

大戸屋にしろ、Soup Stock Tokyoにしろおかずメインに食べても完全に炭水化物(糖質)をゼロにすることはできませんが、先にも述べた通り、そこにはこだわりません。

夕食であれば、サラダ、スープ、肉、魚を積極的に食べ、最後にどうしても物足らない時に少しの炭水化物をとるようにしています。もちろんお菓子やスナック、スイーツは食べません。砂糖を使った加工食品は、ほぼ糖質のみのスカスカの栄養でいて、すぐお腹が空いてしまうという最もパフォーマンスの悪い食べ物です。唯一の効果というか作用は、脳が快楽を感じるという点ですが、これはもはやドラッグの類です。

順番が前後しましたが、最後に朝食に関して。私自身は、コーヒーのみでほとんど朝食を食べないのですが、もし食べるとすれば、ヨーグルトや(砂糖漬けされていない)果物などを食べます。海外に行くと、パン・オ・ショコラなどの甘いパンに誘惑されることもありますが、ダイエット的にはNGです。

小腹がすいた時

おかず主体の食生活を送ろうとすると、どうしてもコスト高になり、食べる総量が減ってしまい、小腹がすく時間がやってくると思います。

このタイミングの強い味方が、ミックスナッツです。ナッツ類は、一見するとカロリーが高めですが、栄養豊富で食物繊維を多く、精製された炭水化物を食べるよりもよほど太りづらいです(とはいえ、食べ過ぎれば太りますが…)。少量でも意外と満足できるので、いつも35g(エスプレッソカップ1.5杯分?)くらいを食べて、小腹を満たしています。

各コンビニエンスストアでも、ミックスナッツの小袋が売っているので、外出先で小腹がすいたらこれらを購入しています。小袋は割高のように感じますが、人間の心理として目の前にある食べ物は食べ尽くしてしまう傾向があるので、大きな袋を小分けにというのは、相当な意志の強さを要するためオススメいたしません。

あとは、栄養的に考えて、ピーナッツよりもクルミやアーモンドを意識して食べたほうが良いかなという点。もちろん、米由来のスナックとピーナッツのコンビが美味しい柿の種はダイエット的には論外です(美味しいけど…)。