BOOK REVIEW

読みました「BANK4.0 未来の銀行 / ブレット・キング」
Photo by Chris Li on Unsplash
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最近、銀行が生まれた歴史的背景や金融や会計の成り立ちなどをあらためて読み進めています。過去を振り返れば、当然気になるのが未来。この書籍によれば、数世紀前は、とてつもないイノベーションだったであろう銀行・金融・会計が、全く違うプレイヤーたちによって、その本来の目的によりフォーカスした大幅なアップデートが行われるであろうということ。

地方在住者であり、その地方でビジネスを営む者にとって、最近の地方銀行の将来の見通しの暗さ的なニュースは気になるところだったものの、その比でない大きな破壊的イノベーションが、世界から押し寄せてくるのは確実なんだと確信させられる内容でした。

そもそも銀行は、預金(保全)・振込(移転)・借入(信用)が基本的なサービスであってくれればよくて、にもかかわらず、地方銀行を筆頭にこれらの基本的なサービスへのアクセスが悪いという現状は、どうにかならないものかと悩まされるポイントです。

自身が取引に利用している銀行よりもAmazonのほうが確実に自分自身の信用力を把握していると思うし、Amazonのポイントやギフトカード残高で生活の多くの支出がまかなえるのであれば、価値の保全も問題ない。ギフトカードのやり取りによって資金移動もさせられるし、ほしいものリストを公開することでも価値交換や移転が可能となると思うと、Amazon銀行が誕生したら恐ろしく便利だとは思います。

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現に中国では、信用スコアが急速に普及・一般化しているというニュースもあって、信用スコアが高いと金融サービスだけでなく、医療やSNSでも高待遇という話もあるほど。信用スコアが低いとネットでの買い物もままならないとか監視社会のディストピアのようでいて、ルールを熟知している人にとっては便利で生きやすい世の中にもなって、またまた知識による社会格差が広がっていくのでしょう。

ここまでくると高校あたりの授業で「信用」に関しては、しっかりと教えてほしいものです。スマホの割賦購入の遅延で知らずに信用スコアが落ちていたとか不幸すぎるので…

BOOK REVIEW

読みました「明日を生きるための教養が身につく ハーバードのファイナンスの授業 / ミヒル・A・デサイ」
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金融関係と聞くと、俗物的で虚構の世界でお金を稼ぎ、何やら胡散臭いという印象がつきまとうという人も多いのではないしょうか。頭は良いけど利己的な人が就く仕事、そんなイメージもあるのが金融の世界。

しかし、そのバックグラウンドにある知識は、農耕が生まれて、人類が社会を形成するなかで積み重ねられた実用的な知恵が多く、日常生活においても非常に有用な知識であるのも事実です。

実際、中等教育過程(中学や高校での授業)で「金融」のカリキュラムがないことは、多くの人を不幸にしていると思います。お金にまつわること、保険、借金、複利、レバレッジなどの知識をしっかりと噛み砕いた上で、最低限の知識を身につけさせることは、社会生活を営む上で必須だと感じます。

残念ながら、多くの人はそういった知識を身につける機会もなく社会に放り出され、自己責任の名の下に自分の貴重な資産や時間を詐取されたり、搾取されることになるわけです。

本書は、ありがちでキャッチーな邦題がつけられていますが、ファイナンスをはじめとする金融の知恵が、実生活においていかに重要かを歴史や文学作品を通して紹介していくスタイルです。

残念ながら、金融やファイナンスをかじっていない人にとっては、読みづらい面もあり、万人に勧められる書籍ではありませんが、実生活により近いところで、ファイナンスの知識がいかに役立つかという切り口は、非常に重要です。

逆説的ですが、この書籍に書かれている内容をなんとなくでも理解できないと、魑魅魍魎が跋扈する実社会では、お金のトラブルに足をすくわれる確率がぐっと上がりそうです。